報恩寺は、慶長7年(1602)8月28日曹洞宗の寺院として開山されました。
御開山は朝岩存夙大和尚(ちょうがんそんしゅく)(1618卒)、開基は後藤右近(ごとううこん) 心宗永伝居士(しんしゅうようでんこじ)です。
御開山の朝岩存夙大和尚は、本寺 藤沢市遠藤の宝泉寺の六世であり、当山二世悦堂存怡大和尚(えつどうそんい)(1648卒)は宝泉寺七世になります、報恩寺の開山は小田原北条氏の家臣であったとも伝えられ、当山の末寺 大和の宗昌寺、寺尾の常久院の開山である、当山三世林室宗茂大和尚(りんしつしゅうも)(1648卒)は、師匠とその師匠を勧請開山とし三世になられたと思われる。
世代 | 名前 | 示寂 | 西暦 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
開山 | 朝岩存夙大和尚 | 元和四年五月十五日 | 1618 | 寶泉寺六世 | |
二世 | 悦堂尊怡大和尚 | 慶安元年七月七日 | 1648 | 寶泉寺七世 | |
三世 | 中興 林室宗茂大和尚 | 慶安元年一月十三日 | 1648 | 宗昌寺常久院開山 天正150901(1587)総持寺一夜住職 | |
四世 | 廓山怡舜大和尚 | 慶安三年一月十五日 | 1650 | 廓山 春(回向双紙) | |
五世 | 舜外光尭大和尚 | 天和三年八月三日 | 1683 | 光幸 | |
六世 | 久岩賢昌大和尚 | 元禄十年三月二十日 | 1697 | ||
七世 | 両山霊重大和尚 | 享保九年四月十五日 | 1724 | 貞享2年1685松石11世 | |
八世 | 一峰圓龍大和尚 | 元禄十四年六月十七日 | 1701 | ||
九世 | 空門祖心大和尚 | 宝永二年二月十九日 | 1705 | 1683秋田最禅 | |
十世 | 祥丹宗瑞大和尚 | 亨保十八年十一月十一日 | 1733 | ||
十一世 | 繁山門榮大和尚 | 寛保四年一月二十九日 | 1744 | 59歳位牌近藤寛家に有 | |
十二世 | 興屋門隆大和尚 | 宝暦四年四月十八日 | 1754 | 熱海和泉潮音寺にて寂 | |
十三世 | 雪子玄肇大和尚 | 宝暦二年四月二十九日 | 1752 | 金毘羅大権現勧請 1748 從是 雪子代 | |
十四世 | 絶参是乘大和尚 | 安永四年十二月四日 | 1775 | 青松寺貫山和尚弟子 涅槃像 新調 | |
十五世 | 寶山印覺大和尚 | 寛政六年一月十四日 | 1794 | ||
十六世 | 雄山播英大和尚 | 文化七年十月二十八日 | 1810 | ||
十七世 | 達宗洞玄大和尚 | 文化八年十二月十五日 | 1811 | ||
十八世 | 應源観了大和尚 | 寛政三年一月二十日 | 1791 | ||
十九世 | 洞玄一乘大和尚 | 文化四年九月二十六日 | 1807 | ||
二十世 | 大雲観光大和尚 | 文政七年八月十二日 | 1824 | ||
二十一世 | 活玄提宗大和尚 | 天保四年十二月三十一日 | 1833 | ||
二十二世 | 一榮玄忠大和尚 | 弘化二年七月二十二日 | 1845 | ||
二十三世 | 玄海慧文大和尚 | 明治二年三月三十一日 | 1869 | ||
二十四世 | 玄榮忍超大和尚 | 安政七年十二月三日 | 1860 | ||
二十五世 | 天津玄乘大和尚 | 明治三十一年六月十九日 | 1898 | ||
二十六世 | 大賢文志大和尚 | 昭和十八年四月十五日 | 1943 | ||
二十七世 | 再中興 太嶽洞源大和尚 | 昭和二十七年九月十九日 | 1952 | ||
二十八世 | 重興 大源良興大和尚 | 平成二十九年六月四日 | 2017 |
四世廓山怡舜大和尚(かくざんいしゅん)
(1650卒)の代、慶安2年(1649)御朱印八石を賜り、境内坪数1万8千坪(現在八千四百坪)、本堂七軒×十一軒、総建坪二百五十坪であった。
十三世雪子玄肇大和尚(せっしげんちょう)(1752卒)は金毘羅大権現(南側の御堂)を勧請されました。寺尾の金毘羅様は有名で小園には今も金毘羅道が残っています。
当山二十七世 太嶽洞源大和尚(たいがくとうげん)は、現役入隊で、台湾の正蕃征伐(せいばんせいばつ)に参加し、山奥の作戦中、早朝、一人で滝の前で座禅中、滝の中に観音様を排することができ「観音様がついていてくださるから、敵の弾に当たる事がない。」とかんじられた。激戦で戦友達が多く戦死する中で、無事に帰還出来たので、この有難い観音様を一人でも多くの方に拝んで頂こうと、観音石像を刻み境内に安置し、観音像を描いて、沢山の人に差し上げたので、「おたすけ観音」として、第二次大戦中は、県内を始め東京等から参拝の人達が続いた。
八百年前 源頼朝が、旗揚げをしたとき、功績があった渋谷重国が、早川に住んでいたが、その子孫、渋谷重名が、この地に住んでいた頃、法音寺があり、約200年続いたものと考えられる。
〒252-1134
神奈川県綾瀬市寺尾南2‐10‐1
TEL 0467-78-7160
FAX 0467-79-1567
otasukehoonji@gmail.com